栄区PTA連絡協議会の新会長に就任した 松井貞一さん 中野町在住 51歳
真摯に子どもと向き合って
○…区内の市立小中学校のPTA会長により構成される「栄区PTA連絡協議会」。5月29日に新会長に就任した。「各校で小さな問題はあるが、栄区には荒れた学校はない。行政と連携し、事例共有ができているからこそ」と話す。間もなく学校は夏休み。子どもが開放的になり、夏を境に問題が生じることもあるため、「家庭・学校・地域が連携して守っていかなければ」と気を引き締める。
○…上は社会人、下は中学2年生まで5人の子どもの父。PTAに関わり始めたのは3番目の子どもが小学校に通っていた11年前だ。推薦を受けたものの、「学校のことは母親任せで、何も分からなかった」と苦笑い。今では「ぼちぼちやっていたら、ここまできてしまった」と余裕の笑顔もみせるが「周囲の人のサポートがあってこそ」と感謝は尽きない。「PTAは子どもが学校に通っている間しかできないこと。参加することで子どもが卒業してからも親同士の付き合いが続く。人のつながりが何よりの財産」。
○…自らも卒業した本郷小学校は来年120周年。現在、記念行事のための実行委員長として記念誌制作などの準備にもあたっている。「当時は子どもの数が多くて運動会を2回に分けてやっていた」と懐かしい思い出が蘇る。「成長するにつれ、行動範囲が広がり、大人を面倒に感じることもあると思う。栄区の良さや多くの人に守られていることを今のうちに感じてもらえたら」その思いは強い。
○…いじめや不登校など、気が付いた時には手遅れになる問題も少なくないため、「顔を合わせて子どもと会話する時間を親から作ってほしい」と話す。その上で「ある程度子どもを信用することも必要」。「口で言うのは易しいけどね、やるのは大変だよ」と苦労は経験済みだ。「知恵を出し合って問題に取り組み、住みよい栄区に育てたい」。厳しくも温かい目で子どもたちを見守っていく。