6月から栄交通安全協会の会長を務める 森 雅宏さん 上郷町在住 58歳
仲間と作る安全な暮らし
○…区内小学校での交通安全教室や交通安全運動などの啓発活動を行っている栄交通安全協会。6月から会長に就任して「事故を減らしたい」という思いのもと協会をまとめている。「車(の免許を持っている人)は勉強するが、歩行者や自転車の人はルールやマナーを知らない人が多い」。高齢者や子どもたちを中心に、歩行者や自転車のルールやマナーを伝えるために日々奮闘している。
○…生まれも育ちも栄区。高校卒業後には美術大学の彫刻科へ進み、現代美術に取り組んだ。「小さいころから絵を描いたり、ものを作ったりするのが好きでした」。大学を出ると、高校の美術講師をする傍ら、自らの工房を作って作品を制作。都内で個展やグループ展を行うこともあったという。現在は作品を作っていないが、時間を見つけて都内の展覧会などに足を運んでいる。
○…仕事では屋外広告や看板などを扱い、かつては区内の酒屋や接骨院などの看板を手掛けたこともある。きっかけは作品制作をしていた頃、知り合いから店舗の看板製作を依頼されたこと。当初はデザインから製作、設置までを1人で行っていた。「そこまでやるつもりはなかった」と振り返るが、次第に依頼が増えていつの間にか看板製作が本業になった。「忙しくなってしまい、専念しました」。ものづくりが好きなことから、自然と現在の仕事に巡り合った。
○…もともと父親が協会に所属していて、その流れを引き継ぐ形で協会に入った。「『次はお前だ』と言われ、えっという感じだった。でも、昔からの知り合いも多かったので」。地域の流れで始めた活動も、長年続けて会長にまで至った。現在の課題はともに活動する人材の不足。「一緒に活動してくれる人が増えるように、いろいろと考えていく」。ものづくりで培った創造性を生かしてさらに多くの仲間を集め、区民の安全な暮らしを作っていく。