「夢は五輪で金メダルを獲ることです」―。開催が東京に決定した2020年の大会を見据え、高橋美葵(みき)さん(高舟台小学校5年)は背筋を伸ばし、はっきりした口調で話す。
8月12日から5日間、横浜文化体育館(中区)で行われた全日本ジュニア体操競技選手権大会の「ゆか」部門で、高橋さんは3位に輝いた。
女子体操は「ゆか」の他、跳馬、段違平行棒、平均台の4種目があり、動きの美しさや技の難易度を審査員が評価し、得点が決まる。「とても緊張した」という本番は、他の選手の演技はあまり見ないようにして臨んだ。入賞が決まった時は、ただ嬉しいという感情だけが溢れてきたという。
今年3月、関東地区のトップレベルのジュニア選手が出場する大会で公式戦デビュー。段違平行棒で優勝、個人総合で4位になった。約170人の選手がエントリーした8月2日の東日本予選を総合10位の成績で突破。初めて出場した全国大会だった。
体操を始めたのは5歳のとき、兄の影響だった。当初は区内の体操教室に通っていたが、先生に才能を見込まれ、小学2年生で鎌倉市の「徳洲会かまくら体操クラブ」に転入した。数々のオリンピック選手を輩出している「徳洲会」のジュニア部門だ。片道約50分かけて、週6回通っている。
「普段はおとなしいが、何事にも手を抜かない子」と母の評。演技はもちろん、前転や倒立など、こつこつと練習を続ける。「苦手な平均台を克服して、来年は全日本で総合優勝したい」。大きな夢への第一歩を、力強く踏み出した。
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