金沢区・磯子区 社会
公開日:2014.09.11
デング熱
海の公園が一部閉鎖
感染患者が来場
横浜市は9月5日、4日までに市内の医療機関で受診した4人がデング熱に感染したと発表した(8日現在)。患者はいずれも代々木公園(東京)を訪れ、蚊に刺されたことが確認されている。
さらにこのうち、南区に住む20歳代の女性が発症3日後の8月31日に海の公園内「犬の遊び場」に訪れ、蚊に刺されたことがわかった。これを受け市保健所では9月5日から、犬の遊び場の2カ所を閉鎖し、蚊の捕獲調査を行った。
今回海の公園で感染者を刺した蚊が、デングウイルスを感染させる力を持つ種かどうかは不明。調査では種の特定とデングウイルスの保有の有無を確認し、結果によっては追加調査を行う可能性もあるという。
デングウイルス感染者を蚊が吸血した場合、体内でウイルスが増殖し感染性を有するまで1週間程度かかる。そのため、5日までにこの周辺で蚊に刺されたとしても、感染の可能性はないという。
デング熱は主にヒトスジシマカという種類の蚊を介して感染する。黒色の背中に白いスジがある蚊でやぶ蚊とも呼ばれる。5日までに感染した4人はこの種に刺されたとみられている。
19地点調査で「陰性」
市衛生研究所は毎年、市内の公園や湾岸地区で、感染症を媒介するヒトスジシマカなどの蚊の生息状況を調査している。
今年は市内19カ所で蚊の成虫を捕獲するためのトラップを設置。6月から8月までの4回の調査で雌雄計3079個体を捕獲した。このうち吸血する雌の個体に関して、ウイルスの遺伝子検査を実施。デングウイルス検査についてはすべて陰性とする中間報告を8月31日に行った。区内では長浜公園にトラップを仕掛けている。
ヒトスジシマカは10月ごろまで活動する。デング熱の予防には蚊に刺されないことが第一で、市保健所は虫よけ剤の使用や長袖の服を着るなどの対策を呼びかけている。また水たまりで発育するため、身の回りの水たまりはこまめに取り除くことが重要だという。
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