みかんの旬を迎え、「柴シーサイドファーム」(柴町)はみかん狩りに訪れる人々でにぎわいを見せている。11月28日、小山收一さん(78)の畑では磯子区の保育園児ら約80人がもぎたてを味わった。「横浜でもみかん狩りができると知ってもらいたく、初めて企画した」と保護者会の奥井奈都美会長(42)は話す。「酸味と甘みのバランスが良くておいしい」と評するみかんに、娘の茉渚ちゃん(5)=写真=も笑顔を見せた。
「栽培を始めた15年前に比べ甘みが増した」と話す小山さん。試行錯誤を繰り返し、150本だった木も300本まで増えた。「みかんに教わってここまで来た」と微笑む。小山さん流は、金沢の海でとれたアマモを肥料に使うこと。5年前、処分に困った業者から譲り受けたところ「それが良かった」。化学肥料は一切使わず、自然の力を生かして栽培する。「10月頃、黄色に色づくのを見ると一年の苦労が吹き飛ぶ」と笑う。目指すのは、規模拡大と、この山の魅力を伝えること。「普段できない体験を多くの人に知ってほしい」
そんな小山さんが今年、自慢のみかんに名づけたのが「潮風いっぱい柴のみかん」。眼下に広がる金沢湾から吹き上げる風、アマモの力、地元の恵みをいっぱいに浴びて育っていく。
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