金沢区制70周年記念連載 「地元の歴史 振り返る」第2回 瀬戸神社と琵琶島神社 文/NPO法人横濱金澤シティガイド協会本コラムでは2018年に金沢区が区制70周年を迎えるにあたり、シティガイド協会の協力を得て、地元の歴史を振り返る
瀬戸神社のある地は、かつて広い内海と平潟湾との出入り口の狭い海峡「瀬戸」といわれた。潮の干満時には急流が渦巻く海上交通の難所であり、近年の発掘調査で五、六世紀頃の海神をまつった遺物が発見されている。
源頼朝が鎌倉に幕府を開く頃、挙兵の際に戦勝祈願した伊豆三島明神に、この霊地にもきていただき瀬戸神社を創建したと伝えられる。また古くから、三島明神が伊豆から飛来して、石(金龍院にある飛石)の上に降りたともいわれる。瀬戸神社には源実朝が愛用したという舞楽面、神像、神号額、湯立て神楽など鎌倉時代からのものが保存され、カヤの名木、蛇柏槙、社叢林などの自然も残されている。
鎌倉時代に瀬戸橋が架けられてから、神社境内前は多くの通行人が往来して賑わい、徳川家康は参拝して百石の社領を寄進した。
国道16号線を挟んだ平潟湾には瀬戸神社創建と同じ頃に、源頼朝夫人の北条政子が信仰していた琵琶湖の竹生島弁財天を祀り、海中に島を築き琵琶島神社を創建したと伝えられ、立ち姿の弁財天から立身弁財天、島の形から琵琶島弁財天ともよばれている。参道入口に源頼朝がみそぎで衣服をかけたという福石(服石)がある。
毎年五月十五日に瀬戸神社の神さまが琵琶島神社の神さまにあう、渡御の神事「おわたり」が行われる。
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