金沢区・磯子区版 掲載号:2020年5月21日号 エリアトップへ

【Web限定記事】県立金沢文庫 文庫カエルが生まれたワケ 生みの親、向坂さんに聞く

文化

掲載号:2020年5月21日号

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向坂さんと文庫カエル(右イラスト)
向坂さんと文庫カエル(右イラスト)

 中世の歴史博物館の神奈川県立金沢文庫(金沢区金沢町)に行ったことがある人なら、一度は目にしたことがあるだろう同施設のマスコットキャラクター「文庫カエル」。でも、なぜ博物館の名物キャラがカエルなのか――。そんな疑問を文庫カエルの生みの親、同施設の学芸課長の向坂卓也さん(51)に聞いた。

 昔から絵を描くのが好きだったという向坂さん。専門に絵を学んだことはないというが、仏像の本の挿絵を描くなどその腕はプロ級だ。同施設の企画展などで無料配布している補助解説冊子を手描き文字とイラストで描き、人気を博している。

 その補助解説冊子にカエルが登場するようになったのは、日韓サッカーW杯開催の前年、2001年。向坂さんが同僚と、「サッカーに関連ある展示を」という指示を受け企画を考えていた時のことだった。「鎌倉時代といえば、蹴鞠。例えば、鳥獣戯画のようにカエルを擬人化して蹴鞠が得意だった金沢北条氏をキャラクターにしてみたら面白いのでは」と思いついた。向坂さんが雑談をしながら、筆ペンでサラサラとカエルと化した北条氏を描くと、周りの同僚に大ウケ。それから、冊子に登場するようになり、施設のキャラクターとして定着していったという。

 「イラストにする時は、衣や小道具など実際のものを参考にしながら根拠のあるものを描く」ことを大切にしている向坂さん。「その上でキャラとして成立するよう、シンプルな線で表現するようにしている」という。現在は仕事の内容が変わり、描く機会は減っているが、「伝えていくことの重要性は以前より強く感じている。出来るだけ描くことは続けていきたい」と話した。

手描きの補助解説冊子
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