災害時の高齢者や障害者などの要援護者への対応をカードゲームで模擬体験――。こんな取り組みが28日、栄区役所で開かれた。区内の福祉施設の関係者ら25人が参加し、対応への意見を出し合った。
この模擬体験は、災害時に避難生活が困難な在宅要援護者のための「栄区福祉避難所連絡会」の会合の一環。国際医療福祉大学大学院の山下留理子准教授が講師を務めた。
カードゲームでは冬の平日の午後6時に横浜市で震度6強の直下型地震が発生したことを想定。プレーヤーは避難所運営者役となり、避難所の見取り図を使ってカードに書かれた事柄へ対応した。「毛布はいくつ、どこから搬入?」「手を洗う場所は?」「ボランティア10人が到着。何をしてもらう?」など緊張感のある中で次々と対応が求められ、活発に意見やアイデアを出し合った。また地域防災拠点とは役割の異なる福祉避難所で受け入れる対象をどう制限するか、議論を深める場面もあった。
栄区高齢・障害支援課の担当者は「福祉避難所は原則として受け入れ対象が限定的ではあるものの、いざという時に目の前に来た人の受け入れを実際に断るのには難しさもある。そのジレンマをゲームで体験することも訓練の意義がある」と話した。
同連絡会では今後、より市や施設の実態に即した訓練ゲームの制作も視野に活動を続けていくとしている。
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