港南区自立支援協議会が昨年8月に作成した障がい者の行動を理解してもらうための啓発ポスターが駅やバス車内などに掲示され、「分かりやすい」と話題になっている。分かりやすい説明文に優しい雰囲気のイラストに仕上げた。
啓発ポスターは、障がいによる様々な行動を紹介し、理解してもらおうと、港南区障害者団体連絡会の早坂由美子会長が発案。港南区役所と港南区社会福祉協議会が協力して作成し、上大岡駅や港南中央駅などのほか、市営バスや商業施設で掲示した。
イラストでは例えば、施設の待合室を設定し、障がい者が気持ちを落ち着かせたり、不安を解消させたりするために行う行動を「うろうろ」や「大きな声」「ぴょんぴょんぐるぐる」といった分かりやすい言葉を用いて紹介している。
早坂さんの次男の拓真さんには重度の知的障害がある。その行動が周囲から奇異な目や冷たい視線を向けられることも多かったという。障がい者に対する理解を深めるためには周囲の人たちの目が要だと考え、区役所に相談し、作成にいたった。
イラストは区社協の職員が手掛け、手書きの字体や文字のフォントにもこだわりを持って仕上げた。
掲示当初はポスターの反響はいまいちだったというが、SNSで「分かりやすい」「見やすい」などと発信がされ、全国的に広がった。教育委員会や自治体などからの使用依頼があるほか、東京オリンピック・パラリンピックを紹介する本の中でも大きく取り上げられている。
早坂さんは「行動を見かけた場合にはあたたかく見守っていてほしい」と話す。
区役所職員は「ブームで終わるのではなく、継続して活動に取り組んでいきたい」と話している。
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