(株)小野ファーム(小野利和社長/本社・戸塚区上倉田町)の「横濱アイス工房」の製造工場(栄区長沼町)がこのほど、食品安全管理の国際規格である「FSSC22000」の認証を受けた。中小規模の事業所での認証は珍しく、国内でも数件だという。
FSSC22000は食品安全マネジメントシステムの最高峰となる国際規格で、認証機関の一つである(株)日本環境認証機構が判定した。国内取得事業所は2706カ所あり(5月10日現在)栄区では唯一となった。
横濱アイス工房長沼工場の従業員は現在7人。2019年に食品安全管理のガイドライン「HACCP」認証を取得。その有効期限となる今年6月を前により厳しい国際規格を目指し、従業員らがチームを組み1年以上かけて課題解決に奔走した。1月に同機構の審査員が一次審査に訪れ、3月の二次審査では4日間かけてチームと審査員が議論の上、さらなる課題が出された。そして同機構の判定委員会から4月23日、認証を受けた。
衛生管理の記録が要
規格で求められるのは、消費者に安全な食品提供を行うための管理システムの確立。同社の大友晃顧問によると、一番苦労したのは「管理の記録」だと話す。上倉田町の牧場から生乳を工場へ運搬し、アイスとして出荷するまでの温度管理や殺菌工程、時間、量などを逐一記録し、追跡調査ができる仕組み作りを行った。さらに衛生管理徹底のため、アイスをカップに詰める充填機を手動から自動に切り替え、ビニールの内蓋ができるようにした。久保清美副工場長は「チームで会議を重ねて規格に対する理解を深められた。これをきっかけにより多くの人に知ってもらえたら」と喜びを語った。
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