港南区・栄区 人物風土記
公開日:2025.05.08
栄消防署長に就任した
佐藤 俊作さん
桂町在勤 51歳
襟を正し、原点回帰
○…「消防士として初めて配属された栄消防署に戻ってきて、襟が正される思い」と真剣な眼差し。25年ぶりに消防士生活の原点に戻ることとなったが「道も広くて、緑も多い。昔と変わらない過ごしやすい地域」と慣れ親しんだ町に頬を緩める。自身を「消防署の顔」と称し、「署長として、地域活動を通して防火・防災活動に力を注ぎたい」と笑顔で語る。
○…大学卒業後、民間企業に就職するも、「利益の追求が性分に合わない」と市消防局を受験。「大学ではライフセービング部に所属していたことから人助けに興味があった」と当時を振り返る。消防学校入学の上限である28歳までの合格を目指していたが24歳で一発合格。その後は各署で消火・救出活動に従事。30代後半には出向先の青葉区危機管理担当係長として東日本大震災の市民対応を経験。「被害状況の調査や、計画停電に関する説明で手一杯だった」と振り返る。
○…署長に就任し、体力を必要とする仕事が少なくなった今も休日はランニングや筋トレに励む。平日は業務終了後に横浜駅から自宅までの道を走ることも。10Kmを約60分で走る健脚の持ち主だ。「消防士として、常に体が動く状態を保つということに、役職や立場は関係ない」。市民を守るために自己研鑽は怠らない姿勢を明かした。
○…署長として、若い署員には「市民としての感覚を忘れないで欲しい」と説く。「これまでの考えややり方に疑問を投げかけてお互いに改善していきたい。若い消防士には市民目線を持ちながら新たな風を吹かせてほしい」と署員に期待を寄せる。地域に対しては「平和で穏やかな栄区の安全を守るため、予防活動から力を入れていきたい」と防火・防災に意識を向ける姿勢を見せた。
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