港南区・栄区 人物風土記
公開日:2025.06.05
第60回神奈川県看護賞を受賞した
高橋 由美子さん
下永谷在勤 67歳
笑顔で後進の”看護共育”
○…62歳まで勤めた日本赤十字社神奈川県支部での活躍が評価されての受賞。現在は下永谷の朝倉病院で看護部長を務め、後進の育成と管理業務に力を注ぐ。受賞の知らせを聞いた時のことを「この年で受賞するとは思っていなかったので、驚いた」と振り返る。「楽しみながら仕事をする」をテーマにこれからも地域医療に向き合う姿勢を見せた。
○…日赤神奈川県支部に就職後、県内の日赤の病院に勤めた。熱心に取り組んだのは「新人看護師の配属先とのミスマッチ防止」だ。55歳の時、通常よりも新人看護師の配置決めを遅らせ、多様な診療科を経験させてから正式な配属を決める制度を確立。新人は時間をかけて配属先を比較検討できるようになり、制度導入後は離職率が低下した。「早くに辞めてしまうのはもったいないし、責任者として申し訳ないと思っていた」とミスマッチの解消に努めた。
○…座右の銘は「笑う門には福来る」。自身を「いつも元気で活発な子どもだった」と振り返り、「いつも笑顔だった母に『へこたれてもしょうがないから笑いなさい』と言われていて、影響を受けたと思う」。若手看護師の研修で講師を務める際は、互いの良いところをカードに書いて渡しあうという取り組みを行うなど、職場が笑顔で明るくなるように気を配っている。
○…責任者として気を付けていることは、周囲とのコミュニケーション。部下に対しては日頃から論理的な説明を心がけ、ミスを指摘する際にもフォローを欠かさず、話しやすい雰囲気作りに注力している。今後については「指導ではなく、共に育っていくという意味での『共育』という言葉を意識しながら、仕事をしたい」と成長し続ける姿勢を見せた。
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