馬車道商店街協同組合の理事長を務める 六川(ろくかわ) 勝仁さん 中区山手町在住 67歳
「本物」のまちづくりを
○…「ガス灯に赤レンガ舗道、全てがフェイクではない。歴史と文化、本物の大人の街」と今年150周年を迎えた馬車道の魅力を語る。馬車道から山下公園まで続くガス灯プロムナードの完成に思いを馳せ「ガス灯のあかりを辿って観光地を巡る。ロマンチックでしょ」とほほ笑む。「オールドタウン」をコンセプトに整備された景観は、ヨーロッパの街並みがお手本。百年以上続く老舗や関内ホール・県立歴史博物館などの文化施設が並ぶ商店街を「百貨店を横にしたようなまち」と例える。理事長になって早10年。新市庁舎が建つ北仲地区の開発も見据え「馬車道は伊勢佐木や野毛、元町中華街の間にあり、接点になる場所。活性化する要素は多い」と期待する。
○…創業70年を超える「アート宝飾」の2代目。「とにかくアメリカに行きたくてしょうがなかった」と慶応義塾大学経済学部を卒業後、宝石の国際資格取得を口実に、親を口説いて渡米。家業がなければ「南米で牧場をやりたいと思っていた」ことも。その後父が56歳で亡くなり、29歳の若さで会社を継いだ。「記念日はここで」という信頼に、確かな品質で応える。
○…「自分でも多趣味だと思うよ」と学生時代に柔道で鍛えた大きな体を丸め、「譜面はよく読めないからコードで」とサラリとピアノを弾きこなす一面も。今は「サックスを習いたい」と好奇心旺盛だ。
○…先代が発起人の一人となった「国際仮装行列」(現・ザよこはまパレード)やまちづくりもそっくり引き継いだ。「父もそうだったけど、みんなが良ければいい。カッコよくいえば人のため、ってことかな」と照れながら語る。街の景観について話がおよぶと、図面や資料をテーブル一面に広げて前のめり。「まちづくり?楽しいよ」と満面の笑顔に。全国のモデルになった馬車道のまちづくり協定書は「我々のバイブル」と誇る。手塩にかけて育てた街への愛着もひとしおだ。
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