Jリーグ史上最年少での監督デビューを果たした シュタルフ 悠紀リヒャルトさん YSCC横浜監督 34歳
合言葉は「やってやろうぜ!」
○…ピッチ脇でタブレット端末を片手に、戦況を見守る。その姿だけで「新しいYSCCを見せてくれそう」とワクワク感が高まった。ガイナーレ鳥取とのJ3開幕戦、34歳と7カ月6日でJリーグ史上最年少での指揮官デビューを飾った。「関係あるのは年齢より経験。1歩ずつでは他の監督に一生追いつかないので、成長のスピードを高めていきたい」と語る。
○…5歳でドイツから日本に移住。本格的にサッカーを始めたのは小3から。高校進学を機に1年間、ドイツへサッカー留学も経験した。帰国後、中途で入れる育成年代のチームが中々ないなか、門戸を開いてくれたのが当時”街クラブ”だったYSCCだ。以来、17年ぶりの古巣への帰還。「こうした場を作って頂きありがたい。良いサッカーで恩返ししたい」と意気込む。
○…選手としてはスイス1部の古豪など11カ国でプレーしたが、トライアルも含めればそれ以上の国でボールを蹴ってきた。その根底にあるのは米国の入団テストで出会った、ドイツリーグで長年プレーしたベテラン選手が説いた「プロとしての指針」。「金を稼ぐのがプロ。稼げないなら世界を見てまわれ。引退後、それが金に変えられない財産になる」。当時24歳。選手としての今後を考えたとき、得意な語学を武器に「世界を見れるだけ見てやろう」と決意した。それからは居心地が良くても1年で次のチームへ迷わず移籍。短期契約のリーグも経験した。
○…「今年はやってやろうぜ!」。チーム始動日に選手に語りかけた言葉が、そのまま今季のスローガンとなった。「選手の置かれている環境は他クラブと比べても厳しい。何とか結果を出して、彼らの努力を報われるものにしたい」。青年指揮官の挑戦が始まった。
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