横浜高速鉄道株式会社 「地域貢献を担う鉄道会社に」 鈴木伸哉 代表取締役社長
――2016年6月に横浜高速鉄道(株)の社長に就任されました。
横浜市役所に勤めていたとき、2回ほどみなとみらい(MM)線の開通準備に携わりました。東急東横線の横浜駅―桜木町駅間をなくし、新しい路線づくりを進めるときに、桜木町や高島町の沿線の方々へ理解をいただこうと奔走したのを覚えています。そうした経験からみなとみらい線には思い入れがあり、就任のお話をいただいたときは本当に嬉しかったです。38年間、市役所に勤務して横浜の街への愛着もあります。第2の人生のスタートとして鉄道事業を展開しながら、地域に恩返しをしていきたいと思っています。
――事業について教えてください。
MM線は6駅あり、横浜駅から市の都心部を貫いて元町・中華街駅までを結んでいます。13年には、都内の鉄道5社と相互直通運転が実現するなどアクセスの利便性が高まりました。乗降客数は年々右肩上がりで増えておりこのほど、10億人を突破しました。今後も常に発展し続けることが必要で約100人の社員が一つのチームとなり、変化の激しい社会環境のなかで「常に何が求められているのか」を社員一人一人が自ら考えながら、仕事に活かしていくことが大切です。
――地域との関係はいかがでしょうか。
弊社の経営方針には、鉄道事業を展開していくなかで、地域に貢献していくことをうたっています。例えば、駅の空間を地域に解放し、活用いただいています。その活用自体が弊社の利益に直接結びつくことはありませんが、MM線に賑わいが生まれることが大切だと思っています。みなとみらい駅では、地域団体に場所を提供し、落語会を開催しました。駅に訪れる地域の方はもちろん、外国人の方にも日本の文化を楽しんでいただけたら嬉しいですね。
――今後の展望を聞かせてください。
鉄道事業では、何よりも安全であることが大切です。弊社は車両基地がなく、深夜に災害やテロに備えた訓練を実施していますが、日々の仕事のなかでもシミュレーションしながら、対策を継続していきます。また、20年度までに全駅のホームドアを設置します。今後も、MM線を多くのお客様に、より快適にご利用いただけるような事業を展開し、各駅が地域のにぎわいの場になるよう寄与していきたいです。
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