馬車道商店街協同組合(六川勝仁理事長)が3年前から作成に取り組んでいた「馬車道150周年記念誌」がこのほど完成した。馬車道の歴史やまちづくりへの想いが、多くの貴重な写真と共に1冊にまとめられている。
構想から3年「街の手作り」で
馬車道商店街は現在約100会員が加盟。ガス灯やアイスクリームなどの発祥の地として関連イベントを毎年開催しているが、記念誌作成は初の試み。1867(慶応3)年に馬車道が整備されてから150周年となる2017年に先駆け「150年というと三世代の節目の年でもある。昔の人の話を聞けるうちに街の歴史をまとめたものを作ろう」と周年記念事業の柱に。商店街メンバーを中心に編集委員会を立ち上げ、作成に取りかかった。「資料や写真など全ていちから集めるのが大変だった」と委員会メンバーの則竹聡一郎さん。街の人たちに声をかけて昔の写真を集めたり、県立歴史博物館の資料を紐解き歴史的な検証を行うなど地道な作業を繰り返し、3年がかりでようやく完成した。
記念誌は馬車道の歴史、まちづくり、150周年事業とこれからの馬車道、馬車道の豆知識の4つで構成されており、馬車道ゆかりの人たちの寄稿文やまちづくり座談会なども盛り込まれた見応えのある内容だ。「読んで、見て楽しい誌面にしたかった」と、当時の懐かしい写真や図を豊富に用い、フルカラーで作成。装丁にも力をいれたという。「外注せずよくこれだけの記念誌を作り上げましたねと言われましたが、イベントなども商店街の手作りで行うのが馬車道らしさ。記念誌も馬車道らしく作れたと思います」と則竹さん。
六川理事長は「これから隣接エリアの新市庁舎完成に伴って新たな街づくりが始まるため、このタイミングで完成できてよかった。馬車道の歴史だけでなく、横浜の開港当時のことを知るのにも役立つ1冊。後世に残せる素晴らしい記念誌になった」と話している。
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同冊子は1千部発行し、既に商店街会員を中心に配布。横浜市内の全市立小・中・高校約510校にも寄贈される予定。一般向けにも販売しており、商店街事務局で購入できる。A4変形判124頁、2200円。記念誌に関する問合せは、馬車道商店街【電話】045・641・4068。
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