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地ビールでまちおこし 三溪園の梅を利用

コミュニティ社会

公開:2025年6月12日

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ホンモクリョウのメンバーと「麦梅酒」
ホンモクリョウのメンバーと「麦梅酒」

 中区本牧三之谷にある三溪園の梅を利用したクラフトビール「麦梅酒(ばくばいしゅ)」がこのほど誕生し、地域のイベントなどでお披露目されている。仕掛け人は、山手や根岸、本牧、新山下一帯の地域活性化を目指す「Honmoku・Ry(ホンモクリョウ)」のメンバー。将来は「麦梅酒」の収益の一部を三溪園の梅林育成などに寄付することも計画する。

「すっきり爽やか」

 「麦梅酒」は、三溪園に約500本植えられている梅林の梅を利用。梅酒や梅干しによく使われる豊後梅から臥竜梅などの珍しい品種まで様々な梅をブレンドして作られている。開発者の一人で、本牧三之谷で酒屋を営む岩波光一さんによると、苦みは控えめですっきりと爽やかな味わいだという。

 同商品を開発したホンモクリョウは、地域住民や商店主、地元の民間事業者などのメンバーで構成。山手や根岸、本牧、新山下の一帯を仮想のテーマパークと見立て、多くの人に訪れてもらい、食事や買い物、体験などの活動を生み出すことで、地域活性化を目指すグループだ。

 この活動の一環で、地域の魅力を発信するための商品を開発しようと、昨年2月からメンバーで考案。山手はビール発祥の地であり、手に取りやすいクラフトビールを作ろうと話がまとまった。山手地区商店街連合会の会長も務める羽生田靖博さんは「作るなら地元のモノを活かしたい。三溪園の梅を活用できないか」と同園に声をかけた。(公財)三溪園保勝会の吉川利一さんは「三溪園だけでなく、本牧地域の話題づくりや活性化につながる」ことに期待を込め、協力。クラフトビール作りが始まった。

地域イベントで販売

 製造過程では、同グループのメンバーや同園のスタッフと園内を歩きながら、黄色に熟した梅を採ることからスタート。その後、集めた梅を選別、手洗いをして冷凍し、川崎市のブルワリーでビールを製造。梅の果汁の割合を変えながら試飲を繰り返し、味のバランスを整えた。そして、昨年9月に本牧のYC&ACで開催されたオクトーバーフェストで初めて披露された。

 開発した「麦梅酒」は、樽からカップに移して提供しているほか、瓶でも販売している。瓶が1000円、樽からの提供は、1杯500円となる。瓶は、330ml入りでラベルには三溪園の風景がデザインされている。3月1、2日に同園の「観梅会」で約100本販売し、完売した。

 今後は、同商品で売り上げた収益の一部を同園の梅林育成などに寄付することも計画中だ。メンバーで(株)KTグループの社員として地域とまちづくりを進める堀尾信夫さんらは「地域の皆さんの力が集まったことで、商品化に成功できた」と喜びを語った。今年度も、地域イベントで販売を予定。販売情報などはホンモクリョウのウェブサイトで確認を。

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