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公開日:2025.06.26

参院選市長選
貴重な機会 大切に
デスク・レポート

 ▼3年ごとに行われる参議院議員選挙が7月3日に公示され、20日に投開票される。昨年の衆院選では自民、公明の与党が議席を減らし、過半数を割る状況となった。それから初の国政選挙となり、今回の結果は政権運営にも大きな影響を与える。さらに、横浜では市長選挙が7月20日告示、8月3日投開票の日程で行われる。参院選の投開票日に市長選がスタートする異例の状況だ。

 ▼市長選は8月中旬、下旬を投開票日にすることも可能だったが、8月20日〜22日に世界から首脳が集まるアフリカ開発会議が市内で行われることや帰省が多くなるお盆の時期を避けるために、市選挙管理委員会がこの日程を決めた。市内では参院選と市長選のポスター掲示板が並んで設置され始めた。両選挙が連続することにより、有権者の混乱を招く可能性がある。また、全国的に参院選に関心が集中し、その後の市長選に有権者の目が向かないことも予想される。選管は今までの選挙以上に丁寧な情報発信が求められる。

 ▼最近では、有権者がSNSの情報を投票の判断材料とするケースが多くなっている。昨年の兵庫県知事選ではSNSの情報が結果に大きな影響を与えたとされる。演説の動画などがリアルタイムで見られるなどの利点はあるが、誤情報や真偽不明の情報が瞬時に拡散されてしまう危険性も持ち合わせる。有権者は情報の正確性を複数の情報源で確認するなど、判断力が問われるだろう。

 ▼8月上旬まで、市内の駅頭や人が多く集まる場所で候補者が演説を行う。暑い夏の日中に外出するのは大変だが、可能な限り、有権者はそれに耳を傾けたい。政策や主張に関する疑問点などがあれば、ぜひ、候補者に直接声を投げかけてほしい。公職を目指す者ならば、それに正面から応答できるはずだ。選挙は対話の場でもある。有権者もポスターや選挙公報だけでは感じられないものが得られるだろう。前回の参院選の市内投票率は約55%、市長選は約49%だった。夏の両選挙では貴重な機会を大切にして一票を投じたい。

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