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中区・西区・南区 社会

公開日:2025.07.24

西区老松町サカキヤヨイさん
戦争考える絵本出版
クラファンで学校に寄付

  • 発売した新刊を手にするサカキヤヨイさん

 「一人でも多くの子どもに戦争と平和について考えてほしい」――そんな思いが込められた絵本『星をおとした少女』が7月9日に出版された。著者は西区老松町在住のサカキヤヨイさん(45/本名・下向清さん)。

 第13回絵本出版賞煌めきフューチャー賞に選ばれた本作は、水彩画とスクラッチアートの混合技法で描かれた美しい絵が特徴だ。その絵とは裏腹に、物語は突然始まった戦争に巻き込まれる少女の姿を描く。「なぜ戦争はなくならないのか」「軍隊は人を殺してもいいのか」と、子どもにも大人にも問いかける。

 作品制作の原点は、サカキヤヨイさんが中学3年生だった頃の経験にある。戦後50年を迎え、平和になってよかったという周りの声や報道をよそに、世界では核兵器が作られ続けているという事実に衝撃を受けた。

 その問題意識を持ち続けていたサカキヤヨイさんは、ロシアによるウクライナ侵攻が進む2023年に「今まさに起きている戦争にも目を向けてほしい」と絵本を制作した。

 出版された今、「学校の図書館に置き、1冊でたくさんの子どもたちに読んでほしい」と、横浜市の小中学校と自身が生まれ育った岩手県花巻市と盛岡市の小学校に絵本を寄付することが目標に。9月末までクラウドファンディングに挑戦している。

 ワークショップを開催し、子どもたちに「夢を持つことの素晴らしさ」を伝える活動も行っているサカキヤヨイさん。「夢を叶えるためにも、平和であることが大切」と、作品に込めた切なる願いを語った。

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