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公開日:2026.02.07

「地域に根ざし、暮らしを支える市民メディアに」
横浜で交流集会

  • 災害時の情報発信などについて話し合うコミュニティーFMの関係者(1月25日)

    災害時の情報発信などについて話し合うコミュニティーFMの関係者(1月25日)

  • 石巻日日こども新聞の(1月24日)

    石巻日日こども新聞の(1月24日)

 市民メディアの役割や意義を考える「第20回市民メディア全国交流集会よこはま2026」(メディフェス横浜2026)が1月24、25日に中区や西区などの複数会場で行われた。

 メディフェスはメディア関係者らが実行委員会を組織して運営。横浜では2006年以来20年ぶりの開催となった。2日間にわたり、子どもやメディアリテラシー、映像などをテーマにディスカッションや報告があった。

 25日は日本丸メモリアルパークで「震災とコミュニティメディア」をテーマにしたセッションがあった。東日本大震災時に仙台市泉区を拠点にする「FMいずみ」に携わっていた阿部清人さんや放送作家の大嶋智博さん、メディア研究者の村上圭子さんらが参加した。

 阿部さんは、東日本大震災直後の放送について、「給油ができるガソリンスタンドの情報は、直接店舗を訪れて確認し、正しい情報を出せるように心がけた」と振り返っていた。村上さんは、現在は災害時にインターネットがつながりづらくなることから、FM放送が有効だとした上で、「10年後は通信環境がもっと良くなり、テレビも含めて、放送は通信に移行するだろう」と述べた。

 前日には都筑区の東京都市大学でも子どもとメディアに関するセッションがあり、都筑区とみなとみらい地区で「ジュニアタイムズ」を発行するジュニア編集局や宮城県石巻市で震災の記憶と教訓を伝える「石巻日日こども新聞」の子ども記者らが参加した。

 2日間の最後は、メディフェス実行委員長の船本由佳さんが「市民メディア宣言」を発表し、市民メディアが大切にしていくことなどを参加者で確認した。

<市民メディア宣言全文>

2004年から始まったメディフェス(市民メディア全国交流集会)は今年、横浜で20回目を迎えました。

この集いは、発信に関心のある市民、地域団体、ローカルメディア、行政や教育の現場など、立場の違う人たちとともにつくり、学び合い、次につなげていくものです。

いま、スマホ一つで誰もが発信者になれます。事故や災害のときに助けを求め、必要な情報を届ける。日々の小さな出来事を共有し、誰かとつながる。発信は「特別な人だけのもの」ではなく、生活の中にある当たり前の行為になりました。

一方で、情報は多く、速く、強く届く時代です。

だからこそ私たちは、市民が主体となって、地域の現実に根ざした情報を扱い、互いの暮らしを支えることを“市民メディア”と呼び、改めて問い直します。

市民メディアとは、媒体の種類(SNS、ラジオ、紙媒体、映像、Webなど)だけで決まるものではありません。「誰が」「何のために」「どんな姿勢で」情報と向き合い、伝えるのかそこに軸があると私たちは考えます。

市民メディアが大切にすること

1.日常の声を、ていねいに記録し、伝える

身近な喜びや違和感を、記録し、共有し、必要な人に届く形を探します。ニュースにならない日々の出来事、地域の小さな物語も大切にします。ローカルであるからこそ、定点的に見つめ続けることができます。

2.正確さと誠実さを大切に、分断ではなく対話をつくる

伝えることは、理解を深め合うためにあります。だから、「誠実である」ための努力をします。まちがわない。傷つけない。嘘をつかない。大げさに書かない。不確かな情報は不確かだと示し、根拠を確認し、訂正が必要なら訂正します。

違いを前提に、対話のきっかけをつくり、つながりを生み出します。

3.災害時に、地域の命と暮らしを支える情報を届けあう

災害が起きたとき、必要とされるのは、その地域にいる人同士がつながること。そして、具体的で信頼できる情報です。

避難場所、給水、交通、支援、安否。市民メディアは、行政や大手メディアだけでは補いきれない、地域に近い視点からの情報をつなぎ、共有し、支え合う役割を担います。

平時から顔の見える関係をつくり、記録し、伝える。その積み重ねが、非常時に生きることを、私たちは経験から学んできました。

4.子ども・若者の「伝える力」を育み、市民の学びをひらく

情報の受発信は、もはや大人だけのものではありません。子どもや若者もまた、日常的に情報にふれ、発信し、社会と関わっています。

子どもが記者となり、自分の言葉で伝えること。若者が、身近な疑問や違和感を問いとして外に出すこと。

それらは学びであり、社会参加であり、未来をつくる主体が生まれるきっかけでもあります。私たちは、子ども・若者の発信を、大人と同じように対等に捉え、社会を映す大切な視点として受け止め、支えます。

そして、大人も。メディアリテラシー、災害時の情報の取り扱い、ラジオの可能性、障がいや国籍などさまざまな状況の人への多様な届け方など、学ぶことを続けます。

発信する市民が増えれば地域が豊かになることを信じ、私たちは、学び合い、ノウハウや課題を共有し、新たな仲間を歓迎します。

私たちはこれらを大切にし、これからの市民メディアとして発信していくことをここに宣言します。

2026年1月25日

第20回市民メディア全国交流集会よこはま2026実行委員会

委員長 船本 由佳

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