南区 人物風土記
公開日:2022.10.27
高齢者の健康増進などを目指す「四季の会」の中心メンバーとして活動する
河原 公子さん
永田南在住 73歳
がん克服し、元気を橋渡し
○…「人生100年時代」という言葉が広がる中、シニア世代の健康づくりを応援する「四季の会」を9月に結成した。今は月1回、永田南の長者ケ谷公園でラダーを使った運動を教えているが、活動日を月2回に増やすことを検討。住民が身近な悩みを相談し合えるイベントの開催も視野に入れるなど、四季の会の可能性を探る。
○…井土ケ谷小、南中を卒業した地元っ子で、高校卒業後は貿易関係の仕事に就いた。24歳で結婚し、子育てと両立しながら働いたが、50歳のころに乳がんが発覚。会社を辞め、港南区から永田南の実家に戻り、大切にしたのが地元のつながり。「町内会の活動で皆さんと関わり、忙しさから忘れていた地域交流の楽しさを思い出すことができた」と振り返る。夫と息子のほか、気の知れた旧友たちからの励ましの言葉も病気を乗り越える力になったという。今は住民の郷土愛の醸成などを目的に活動する「ふるさと創生の会」にも所属。地域の道に名前を付けたり、地元産の竹を使って竹細工を作る取組でまちを盛り上げる。
○…3年前に乳がんが再発。手術で完治したが、健康について深く考えるようになった。学生時代は体操部に入っていたこともあり、柔軟性が必要な「ピラティス」はお手の物。大病に2回も苦しめられた経験が高齢者の健康づくりを支える活動の原点になったと言い、「第2の心臓」と呼ばれる足を鍛える運動を高齢者に教えている。
○…「じっとしているのが嫌い」と笑い、さまざまな地域活動を担っている。田んぼが広がり、農業で栄えたまちを子どもの時にリアルタイムで見ていただけに、「永田の自然を守る活動に携わりたい」と故郷を想う。まちと人を思いやる心を忘れずに奔走する。
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