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南区 人物風土記

公開日:2022.12.01

開館30周年を迎える「南図書館」の館長を務め、記念事業の企画などに携わる
大塲 洋子さん
弘明寺町在勤 65歳

未来を切り拓く発想を

 ○…舵取り役を任されて5年目。「別世界に来たような感覚だった」と就任当初を振り返る。元教員で校長を務めた経験も。「子どもと接することが多く、高齢者のニーズを汲み取ることに苦労した。多世代に慣れ親しんでもらえる施設運営に悩んだ」と述懐する。

 ○…中学からソフトボールを始め、教員と両立しながら44歳までプレーした。初任校の大綱中=港北区=では、野球部の顧問を経験。当時、女性で野球部を指導していた教員が市内で2人だけで、練習を見学する地元住民から注目された。「女性がノックを打つ姿から、ちょっとした有名人だった」と笑う。後に甲子園に出場した部員から、簡単なフライですら捕ることができなかった部員まで覚えている。「輝ける場所は一つではない」と考え、補欠の部員には「野球だけが全てではない」と諭した。「補欠だった生徒が高校進学後、空手で全国区の選手になった時はうれしかった」と振り返り、生徒の可能性を探る指導に手応えを感じたという。

 ○…30年以上にわたる教員生活だったが、南区の学校に赴任した経験がなかったので、館長に就任して弘明寺周辺を訪れた際は新鮮な気持ちだったという。にぎやかな下町で人が温かいところが好きだと言い、祭りが盛んな地域を見て、「教員時代にみこしを担いだ思い出がよみがえる」と微笑む。弘明寺観音などから歴史を感じるとも。

 ○…「乳幼児から高齢者まで楽しめる図書館」が信条。開館30周年記念事業として、多世代が楽しめる絵本を紹介するイベントを企画するなど、図書館の仲間たちと力を合わせてアイデアを膨らませる。教員として子どもの可能性を切り拓いてきたように、図書館が40年、50年と続くような仕掛けを打ち出していく。

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