花々で交流広げる

　○…ボタンが見頃を迎える４月にオープンガーデンを行い、人々をもてなす。７年前に始めた取組が今では地域を越えて知られるようになったといい、手製のチラシで呼び掛けた甲斐があったとか。「オープンガーデンを始めてからコミュニティーが広がり、まちで声を掛けられるようになった」と微笑む。

　○…六ツ川出身。井土ケ谷小を卒業し、中学から大学まで関東学院で学んだ。大学卒業後、63歳まで金融機関に勤務。帰宅が午後11時過ぎになるのが当たり前で、「地元に目を向ける余裕がなかった」と振り返る。退職して数年間は無気力に過ごしていたが、ボランティア活動に取り組む友人に感化されて奮起。忙しい時でも欠かさなかったという園芸で人々を元気付ける方法を探し、県立こども医療センターなどで園芸ボランティアを行った。それがオープンガーデンを始める一つのきっかけになったといい、自宅の庭を訪れた人から寄せられる感謝の言葉が取組の原動力。日本ぼたん協会の会員で、希少品種のぼたんを広める活動にも積極的だ。

　○…金融機関を退職後、六ツ川地域ケアプラザのボランティアスタッフになったことを機に、ホームヘルパーなど介護に携わる資格を取得。認知症予防に期待できる体操やゲームを教えるなど、高齢者の健康づくりを支える役割を担っているが、社会問題となっている「老々介護」の不安がぬぐえないという。「介護に関する活動を少しでも若い世代に伝えたい」と意欲を見せる。

　○…「まずは自ら行動」がモットー。「自分の要望を誰かに伝える前に、誰かの要望に応えることが大切」ときっぱり。彩りのおもてなしで人々の心を癒し、これからも世のため、人のためになる活動を模索する。