愛着ある場ににぎわいを

　○…約26年間、六ツ川で便利屋業を営む傍ら、地元住民に親しまれている神社を拠点としたにぎわいづくりに取り組む。器用な手先を生かし、糸縄神社のトイレの階段を修繕するなど、地域交流の場を幅広く支える。「地元住民にとって神社は愛着のある場所。コロナ禍前のにぎわいを取り戻すお手伝いができれば」と思いが熱い。

　○…磯子区出身。両親が中里に住んでおり、南区はなじみのある地域ということから、起業のタイミングで六ツ川に引っ越した。「様々な場面で誰かの役に立ちたい」との思いで始めた便利屋業だったが、当初は仕事が全くなかったという。そんな時に支えてくれたのが六ツ川一丁目第二自治会などでできた地元のつながり。「地域行事などを通じ、皆さんとの強いつながりができた」といい、家具の修理や庭の草むしりを行う。「自分がお客さんの立場であれば信頼できる身近な人に仕事を頼みたい。隣近所と顔の見える関係が大切」ときっぱり。民生委員や消防団員を務めるなど、地域に根差した活動にも多面的に取り組む。

　○…糸縄神社で主宰するフリーマーケットのほか、六ツ川東台自治会の会長を務めた高橋祥世さんが中心となって同所で開いている食事会「なぎさ食堂」の運営を手伝う。高橋さんらとともに「食事会の参加対象は高齢者」というイメージを払拭しようと、ウェブサイトを開設し、若者に向けた情報発信を行う。そのほか、イベントののぼり旗を作るなど、「まさに便利屋」とにっこり。

　○…「人に優しく、自分にもっと優しく」が信条。「気持ちにゆとりがないと思いやりの心を失いそうだから」とお茶目に笑う。ユーモアな人柄で周りの人々を笑顔にして、これからもまちの盛り上げ役を担う。