保土ケ谷区 人物風土記
公開日:2012.05.17
開館30周年を迎えた保土ケ谷図書館の館長を務める
桐生 敏夫さん
西区在住 62歳
裏方精神は父譲り
○…今月30周年を迎えた図書館の館長を務めて3年目。横浜市の職員を定年後、嘱託として再雇用された。自身としては初めてとなる周年事業を前に「司書とは違い普段は窓口に立つことはないから、今回のイベントでは地元の方と直接触れ合える良い機会ですよ」と楽しみな様子。
○…22歳で大学を卒業し、市の職員に。西区平沼に生まれ、一度も引っ越したことはない。他に住んでみたい所は?という質問には「無いね」とキッパリ。生まれ育った横浜のために働きたい、と自然に思ったという。残業が少ないと思われがちな公務員だが、実際は目に見えない苦労の連続。一番長く従事した選挙管理委員会では、投票日のために2ヵ月前から備品等の準備をしていたのだとか。また、投票翌日に開票が行われていた際は、不正があってはならないと会場の体育館に寝泊まりもした。「大変だったけど若いうちは楽しかった」と当時を振り返る。
○…館長の職に就く前から読書が好きで、休日は古本屋にも行くこともしばしば。「ネットや電子書籍も便利だけど、手に取って触って、内容に浸ってほしい」と話し、近年の活字離れを嘆く。また蔵書の扱いについても「たまに汚れたり破れたりして返却される。次の人を想って大切に扱って」と心を痛めている様子。父親は下駄職人で、幼い頃からその仕事ぶりを見て育った。「売って終わりではなく修理まで、物を大切に」という教えと、何事も最後までやり遂げる性分がいつしか身に付いた。そのせいか「家でも掃除、整理整頓は欠かさないよ。奥さんにあてにされちゃってるくらい」と笑う一面も。
○…風情ある下駄の要は裏ですげられた「鼻緒」。強く歩めるのは表からは見えない鼻緒の労があってこそ。父親の仕事ぶりと同様に、より利用しやすい図書館を目指し、職員が働きやすい環境作りなど、黒子に徹する日々は続く。
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