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鶴見区 人物風土記

公開日:2012.07.05

鶴見区を拠点に活動する鳳混声合唱団団長を務める
吉田 章一郎さん
茅ヶ崎市在住 69歳

合唱人生いつまでも



 ○…毎週水曜の夜、カトリック鶴見教会に歌声とピアノの音が響く。鳳混声合唱団の練習風景だ。団結成の40年前から、その光景を見守ってきた。年齢層は30代から80代。ベテランもいればほぼ初心者もいる。十人十色の団員約30人をまとめあげるのが仕事。「たまにケンカをすることもあるけれど、ステージに上がったときは一つになる」。「絆」で結ばれた団結力を誇らしげに語る。



 ○…合唱団創立メンバーの一人。当時はまだ大学院生だった。「あの時は40年も続くなんて思ってなかった。始めたころは10人ぐらいしかいなくて。3年もてばいいかぐらい」。大学院修了後、東京大学生産技術研究所で教鞭をとるかたわら、活動に参加。仕事が終電で終わることも多く、正直「しんどい」中でも、団を支え続けた。今では神奈川県合唱祭、鶴見区民祭合唱のつどいなど、様々な舞台で成果を発表するまでに合唱団は成長した。



 ○…幼いころは合唱が嫌いだった。小学生の時、音楽の先生に無理やり誘われてNHKのラジオ唱歌コンクールに参加したことを契機に、中学・高校も歌い続ける。本格的にのめりこみ始めたのは大学時代。男声合唱クラブに入り、「女声には歌えない独特のハーモニー」に魅了された。鳳合唱団結成後には、同じ創立メンバーだった奥さんと結婚。40年間夫婦で歌っている。「合唱は人生を豊かにしているもののひとつ。声に年齢は関係ないからね」。やれる限り長く歌い続けていきたいという。



 ○…10月には40周年記念コンサートがひかえる。合唱団創立の1971年生まれの作曲家・信長貴富氏による委嘱作品や、1971年生まれのポップソング集など、アニバーサリーにちなんだプログラムを企画している。「信長氏の曲は初演になる。チャレンジだが新しい世界が見えてくると思う」。40年は通過点。これからも合唱と共に、人生を歩み続ける。

 

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