鶴見警察署は、ビブスを装着して区内を走り、特殊詐欺を撲滅する「ランニングポリス」をこのほど結成し、7月8日、出陣式を開いた。出陣式では、県警の3代目犯罪インフラ撲滅特命大使である女優の松林早紀さんが一日警察署長に任命され、出陣するポリスたちを見送った。
ランニングポリスは、同署の若手署員を中心に勤務の隙間時間、体を鍛えるため区内を走っていたことから生まれたもの。
署員が「特殊詐欺警戒中」と書かれたビブスを着て区内を走り、高齢者などに積極的な声掛けも行うことで、特殊詐欺の警戒につなげる。ビブスは20枚ほど用意され、署員であれば誰でも着ることができる。
特殊詐欺の犯人は、上からの指示を待って街に潜伏していることも多く、同署・刑事第二課長の國富明裕警部が1カ月ほど前、「パトカーが入ることのできない狭い住宅街や、公園の中など、見過ごしがちなところもランニングならば目が行き届くのではないか」と発案した。直接町に出て、声掛けなどもすることでより区民に近く、コンビニなどでの休憩時にもATMの見回りにつなげられるといったメリットが多くある。
声掛けで検挙まで
出陣式当日は松林早紀さんを一日署長に任命。松林さんは、ランニングポリスたちへ「日に日に被害額は増えている。走りながら区内をくまなく啓発してほしい」と激励した。
任命を受けたポリスたちはビブスを着て区内をランニング。「勤務の合間、週に数回、区内を10Kmほど走っていた。これからはできるだけ毎日走りたい。警戒だけでなく、検挙までしたい」と意欲を燃やしていた。
出陣式後は、鶴見銀座商店街へ移り、防犯指導員らと一緒に啓発チラシを配った。
被害額1憶円越え
鶴見警察署管内の特殊詐欺発生件数は、7月7日までで40件、被害額は約1憶2千万円。内訳はオレオレ詐欺が28件、還付金詐欺が8件、架空請求が4件。3千万クラスの架空請求詐欺が2件もあったという。
同署は「直接カードを取りに来る手交型は依然として多い。絶対に渡さないで」と注意を呼び掛けた。
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