馬場花木園にある旧藤本家住宅の館長を務める 金田 正和さん 馬場在勤 61歳
何でもいいじゃつまらない
○…拡張され、新エリアがオープンする馬場花木園。その中にある旧藤本家住宅の館長として7月に同園へ来た。建築への興味は深く、同園に来てすぐ「休憩所一つ見ても、ガラス張りで中と外が一体のようなデザイン」と細部へのこだわりに気付いた。「池もあれば、雑木林もある。決して大きい公園ではないが、これだけ様々な樹木や花が見られる所はなかなかない」。魅力は誰よりも感じている。
○…横須賀出身。昔からプラモデルなど模型を作ることが好きだった。電機メーカーに長年勤め、定年を機に退職。学生の子どももおり「まだまだ働かねば」と、大好きだった建物に関わる仕事を探し、再就職した。関心を高めたのは、夢だったマイホームを建てる時。本は100冊以上読み、有名な建築士に会いに行き、素材にこだわった家を建てた。「なんでもいいじゃつまらない。選ぶのに時間がかかるのは難点だけどね」と笑う。黒川紀章監修の温泉宿泊施設に泊まり、サグラダファミリアやアルハンブラ宮殿も見に行った。「作り手の気持ちや配慮が見えるとやっぱり面白い」
○…2人の子と妻の4人家族。「いまが受験の時期で、説明会に通ってます」と父親の顔を見せる。「自分は絵心がないが子どもたちは習字やピアノが得意で」と話す笑顔は愛情そのものだ。
○…「新規の場所を任される責任は重い。何か園で活かせるものがないか、常に気付きを大切にしている」。休みの日も、他の古民家を見に行き、近隣のイベントに足繁く通う。「花木園あっての古民家。今までの魅力はそのままに、新エリアで違う楽しみ方もできるようになるといい」。こだわりのつまった魅力を発信するために、奔走していく。
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