鶴見区 人物風土記
公開日:2020.07.02
鶴見区納税貯蓄組合連合会の会長に就任した
新田 興助さん
東寺尾在住 73歳
我が道信じ、人に尽くす
○…各種税金の円滑な納付を目的に、法律に基づき設置される納税貯蓄組合。副会長や理事を歴任してきた経験から推薦を受け、トップに立った。「十五にして志学…五十にして知天命」。論語のように、50を超えてから自助・共助・公助を意識し始め、業界、公共の役職を数々受けてきた。「鶴見30万区民のために、納税運動の先頭で汗を流そうと思う」と、奉仕の心をのぞかせる。
○…戦後すぐ、疎開先の福島県会津に生まれる。両親は戦前から鶴見に住み、プラント配管工事会社を営んでいた。早稲田大卒業後、大手建設会社で学び、30代で家業の道へ。5年前、3代目となる息子に譲るまで、40年間、社長を務め上げた。納税貯蓄組合には15年ほど前に参加。「納税は国を支える健全な財政のための基盤」。重要性の周知に、組合の果たす役割は大きい。
○…「実は著述家になりたかったんですよ」。時間があると読書にふける、大の本好き。60歳を機に引退し、大好きな本とともに生きるつもりだったが、「予定より少し遅れてしまった」。そう言って笑う。今は、会社の仕事と奉職、そして著述の日々だ。
○…全国規模で毎年実施している中学生の税の作文。「みんなよく書いてくれる」。コロナ禍で、期せずして浮かんだ納税の意義。「個人の生活から、国家の安全まで、あらゆる事態にかかわる」。小さいうちから大切さを知ってほしい。そう願い、組合として率先垂範を目指す。「税を知ることは、自分と国を愛する下地になる」。組合としても人財育成を進める考えだが、もちろん課題もある。「高齢化で若手は不足している。ただ、笑顔で喜びながら納税する。そんな雰囲気を作りたい」。思いを胸に、意義を伝えていく。
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