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公開日:2023.07.27
正泉寺で双盤念仏
伝統仏事が4年ぶりに
生麦の正泉寺で7月13日、仏教音楽などで用いられる打楽器「双盤」や太鼓を鳴らし念仏を唱える伝統仏事「双盤念仏」が4年ぶりに行われた。
同寺では、毎年7月13日の盆供養に双盤念仏を行ってきた。双盤とは、木製の枠に大型の鉦を2枚一対で吊るし、両方を同時に打ち2枚の響き合う音を出す仏具。双盤念仏では、双盤を打つ3人と太鼓役1人が、人の一生を表現した曲を45分間に渡り演じる。
同寺の双盤には「明治31年(1898)」と記されており、その頃には双盤念仏があったという。1955年頃までは地元有志らにより年2回行われていたが、演者である「講員」が亡くなったことで一時中止に。後継者不在の時代が続いたが、77年に川崎大師の講員を迎えて復活し、伝統が引継がれている。
当日は音声に抑揚をつけ、長く引き伸ばして阿弥陀仏の名を繰り返し唱える「引声念仏」も披露され、墓参者たちが聴き入っていた。
金属回収を免れた双盤
同寺の3台の双盤は叩くとそれぞれ音色が異なり、3台で1セットのようになっている。
野澤隆規住職によると、この双盤は太平洋戦争時に政府の金属類回収令によって失われる可能性があった。当時は他の寺院でも仏具や鐘などの金属品が回収され、同寺でもあらゆる金属が回収された。しかし、この双盤だけは当時の住職が境内に深い穴を掘り、その中に隠したことで回収を免れたという。野澤住職は「先代の思いを汲んで双盤を大切に守り、今後も仏事を続けていきたい」と話した。
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