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公開日:2023.09.07

横浜SF高帰山さん
文部科学大臣表彰を受賞
全国のSSH発表会で

  • 表彰状を手に笑顔の帰山さん

 市立横浜サイエンスフロンティア高等学校の帰山凜咲さん(3年)が、8月に神戸で行われたスーパーサイエンスハイスクール(SSH)生徒研究発表会で最高賞となる文部科学大臣表彰を受賞した。同校はこれで昨年に続く、2年連続の受賞となった。帰山さんはシダ植物のオオサンショウモについての研究成果を発表。「大臣表彰という形で研究成果を認められて嬉しい」と喜びを語った。

 SSHは高等学校等において先進的な理数教育を実施し、大学との共同研究や国際性を育む取組みを推進する学校で、文科省が指定する。同発表会は全国のSSH指定校等が日頃の課題研究などの成果を発表する機会として行われている。

 8月に行われた今年の発表会には、全国から221校が参加。初日に各校がポスターで研究成果を発表し、代表6校を選出。2日目に6校の発表会が行われた。

先行研究の矛盾を発見

 帰山さんが発表したのは「水に吸着することで撥水するオオサンショウモの不思議な仕組み」。昨夏に研究室で同植物がハスの葉と同じように水をはじくことに気づき、仕組みを解明しようと研究を開始。途中で同植物に関する先行研究が既に発表されていることが判明し、続けるか悩む日々もあった。しかし、諦めずに研究を継続し、実験結果が専門家の主張と矛盾することを発見。そこで、「葉の毛に吸着性と撥水性を両立した構造があるのでは」と仮説を立て、新たな仕組みを発見して発表に至った。

 発表会で最高賞となる文部科学大臣表彰の受賞について、帰山さんの研究をサポートしてきた同校の中川知己教諭は「先行研究が出ていても諦めずに研究に取り組み、自分なりの仮説も立て、異なることを発見した部分が評価されたのでは」と語る。帰山さんは「必死に研究してきたことが認められた気がして嬉しい」と喜び、「学会に衝撃を与えるような発見ができるよう、これからも自分の知らない世界にも積極的に飛び込んで切り開いていきたい」と笑顔で意気込みを語った。

夢は生物の研究者

 昔から生物や植物に対して関心が高かったという帰山さん。「その分野の研究者になるんだと昔から思い続けています。今回の発表を通じて、少しでも夢に近づくことができた気がしています」とほほ笑んだ。

 今回の研究成果は、今秋、北海道大学で行われる植物学会での発表も予定している。

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