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公開日:2014.10.02

NO.1カレー決定戦
サリサリカリーが優勝
パキスタン伝統の味再現

  • 「一部の人に理解される」と書かれた同店(上)と金賞に輝いたカレー

 (一社)横浜市商店街総連合会主催主催の「ガチでうまい横浜の商店街カレーNO・1決定戦」(通称「ガチカレー!」)でこのほど、パキスタンカレー専門店「サリサリカリー」=西神奈川3の7の4=が優勝した。市内73商品の頂点に立った同店を取材した。

 「ガチカレー!」には、カレーライスやカレーパンなど市内73商品がエントリー。8692票中807票を獲得し頂点に立った「サリサリカリー」は、インドとパキスタンにまたがるパンジャーブ地方のチキンカレーを提供している。男性店主(73)は金賞の一報に「まさか金賞になるなんて」と喜びを語った。

西神奈川に6年前開店

 数十年前、店主が仕事で1年ほどパキスタンに住んでいた頃に出会ったのがこのカレー。58歳になって「俺って何も(取り柄が)ないな」と感じた店主は、人と比べられない唯一無二のものを3つ挙げた。その一つがパキスタンで食べたカレーだったという。

 1999年、札幌に「カラバトカリー」を開店。その後、息子に名店となった店を託して西神奈川に6年前開店した。同店のメニューは、サラダとチャイ付きの「サリサリカリー スリーコースセット」のみ。味付けは塩のみで、水を一切使っていない。トマトと玉ねぎをふんだんに使用し、店主は「トマトで酸味や清涼感を。飴色になるまで炒めた玉ねぎで甘みを加えている」と説明する。そこにカルダモンなど12種類のスパイスを加え、骨付き鶏肉と一緒に約15時間かけてじっくり煮込む。鶏肉はほろほろ、スパイスの効いた味わいを「初めての味なのに、どこか懐かしさを感じる」と店主は表現する。

 商店街のイベントで出店するたびに食べているという岩澤俊江さんは「あの店でしか食べられないし、鶏肉がおいしい」と話す。最後に店主は「せっかく金賞をとりましたが、10月3日まで伊豆に行くため休業です」と苦笑いした。

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