コロナ禍で防災訓練を中止する自治会も多い中、菅田東町自治会では在宅型の訓練を6月27日に実施する。災害時の効率的な安否確認手段として知られる「黄色いハンカチ作戦」のほか、身近なもので作れる防災グッズを動画投稿サイト「You Tube」で紹介するなど、オンラインも活用しながら自宅で防災意識を高めてもらう。
同自治会では例年、沢渡の横浜市民防災センターで防災学習を行うほか、旧池上小学校での地域防災拠点訓練などを通して防災力の向上に取り組んでいる。しかし新型コロナウイルスの流行で様々な行事が中止となる中、昨年に続いて防災訓練の開催も不透明だったことから、自宅にいながら参加できる訓練方法を役員らで検討してきた。
災害時に黄色い布類を自宅のベランダや玄関先に掲げ、要救助者がいないことを知らせる「黄色いハンカチ作戦」にヒントを得て、約1300戸の自治会加入世帯に黄色いタオルを配布。当日の午前10時までに屋外に掲げてもらい、組長が巡回して安否確認などのシミュレーションを行う予定だ。
「非対面」へ動画活用
事務局長でパソコン操作に長けた横溝豁吉(ひろよし)さんが中心となり、事前収録した動画を「You Tube」で配信する試みも初めて実施する。同自治会は高齢の加入世帯が多いことから、20日には訓練の周知も兼ねてスマートフォンを使った動画視聴の方法などをレクチャーする教室も開催した。
動画では、鈴木正泰自治会長や菅田消防出張所の酒井直樹所長によるメッセージのほか、家庭防災員がごみ袋で作るレインコートや食品包装ラップを活用した包帯、新聞紙のスリッパなどを紹介し、災害時の心構えを学んでもらう。
鈴木会長は「これまでの訓練は防災に関心のある人しか参加してこなかった。コロナ禍であっても防災意識をどれだけ高められるかが今年のテーマ。非対面という新しい形を通して、お年寄りであっても無理なく実践できる訓練を目指したい」と意気込む。動画の編集作業を行った横溝さんは「今回の取り組みは他の自治会も参考になるはず」と話し、コロナ禍で訓練ができずにいる自治会町内会にもノウハウを伝えたいという。
動画は27日午前8時以降に配信される。訓練当日までの間は事前告知版を見ることができる。視聴の際は、You Tubeのサイト上で「菅田東町自治会防災訓練」と検索を。
|
<PR>
神奈川区版のトップニュース最新6件
|
|
|
|
|
|