片倉うさぎ山公園で撮影した子どもたちの写真展を初開催する 高山 健二さん 三ツ沢上町在住 72歳
心を写す 思い出の積層
○…落ち葉のじゅうたんに埋もれた子どもや、降り積もった雪の中でブランコに乗る少女――。片倉うさぎ山公園で活動する自主保育グループ「のうさぎ」のお抱えカメラマンとして、ボランティアで子どもたちの写真を撮り続けている。「子どもだけでなく、写真を見た保護者やおじいちゃんおばあちゃんにも喜んでもらえるのがうれしくて」。8年間に及ぶ活動から厳選した約60枚を紹介する初の写真展を、16日からかなっくホールで開く。
○…25年前に市が主催する写真講座に参加。「私が強引に引き込んだ感じ」とカメラは妻と共通の趣味になり、撮影旅行で全国各地を訪れるのが楽しみという。「撮影のためなら何時間でもその場にとどまっていられますが、一緒に行く相手からしたらたまったもんじゃない。その点、うちは同じ時間を妻と共有できるからありがたいですよ」と笑う。
○…趣味を生かした地域活動を考える中で「のうさぎ」と出会い、撮影を引き受けるようになった。「体力的にしんどいですが、子どもたちに会うと元気をもらえるから」と、週に1度、自宅から10分ほどの公園までカメラを携えて往復する生活を続ける。公園では「高さん」の愛称で呼ばれるなど、すっかり人気者になった。
○…カメラ歴25年の中で磨いてきたのは腕より感性。子どもたちが見せる一期一会の表情をファインダー越しにのぞくたび、「例えピントが合っていなくても、そこに心が写っていればいい写真になる」という矜持が頭をよぎる。活動当初に撮影した子どもは、もう中学生になった。「展示会をきっかけに再会できたらいいですね」。色あせることのない思い出の数々が並ぶ会場で、子どもたちの来廊を待つ。
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