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公開日:2024.02.15

食の3Rきら星活動賞
区内2企業が受賞
食品ロス削減に貢献

  • 横浜丸魚の社員ら

  • Beer the Firstの坂本社長(右)

 横浜市は2月1日、「横浜市食の3R きら星活動賞」の受賞者4者を発表し、神奈川区内から2事業者が受賞した。横浜丸魚株式会社は「未利用魚」を活用した商品の開発、株式会社Beer the Firstは売れ残りのパンや消費期限間近の食品等を原料としたクラフトビールの開発が評価された。

 同賞は、食品廃棄物の発生抑制、再生利用、啓発等で他の模範となる取組みを行い、顕著な功績を上げている事業者等を表彰するもの。

未利用魚を給食に

 水産卸売・加工を行う横浜丸魚株式会社=山内町=は日本の漁獲量が減少傾向にある中で、サイズが不揃いなどの理由で市場に出回らず廃棄されている未利用魚の存在に着目。「卸売業者として魚の消費を増やし漁師に収益を還元したい」との思いから未利用魚の活用を進めてきた。

 市内の食品メーカーが協力し、未利用魚のサバを使った中華まんじゅう「特製サバまん」を開発。市場関連のイベントなどで販売している。

 横浜市中央卸売市場の魚食普及推進協議会の一員として2018年には神奈川区内の小学校9校と連携し、小型のイワシやサバを給食に活用。2022年からは市内全校に取組みが広がった。

 同社マーケティング部の齋藤融部長は「大変貴重な賞を頂きありがたい。学校での食育授業などもしているが、学んだことをアウトプットできる場も提供していきたい」と話した。

クラフトビール開発

 株式会社Beer the First=神大寺=は、2021年に設立された。食品商社で働いていた坂本錦一社長が、農家で傷等が原因でまだ食べられるのに販売できない食材の存在に直面。自身がクラフトビール好きだったことから、「ビールで食品ロス削減に貢献したい」と起業した。

 売れ残りのパンや消費期限間近の災害備蓄品、ラーメンの麺など、使う食材は多岐にわたる。坂本社長は神大寺育ちで、2022年には地元のパン屋やメディアと連携して「神大寺なビール」(現在は完売)も開発した。「糖分が重要。ビール自体が廃棄にならないよう、販売まで見越して生産している」と話す。

 「生まれ育った横浜市に活動を認めてもらたのは嬉しい。県や全国へと活動を広めていきたい」と坂本社長。現在は、横浜国立大学や日本航空株式会社とも、新たなプロジェクトに向けてそれぞれ連携を結んでいる。

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