横浜市教育委員会は10月11日、近隣のマンション増加などで教室不足が今後見込まれている青木小学校=桐畑=の保護者などへの説明会を同校で開催した。説明会では通学区域見直しや仮校舎建設などの対応策を議論する検討部会を今後設置することが示された。
東急東横線反町駅から徒歩3分の距離にある青木小学校は、同駅周辺から北部は栗田谷、西は沢渡や鶴屋町までが通学区域に入る。
市教委によると今年5月1日時点で、同校の児童数は783人(一般743人・個別支援学級40人)で、一般学級は全24クラス。市では1校あたり12〜24学級を適正規模校としている。敷地面積は市内でも狭い部類の9288平方メートルで、現在一般教室として使える部屋は25教室分。これまでにも毎年のように一般教室対応の改修をしている。
学区内でマンション急増
今回の説明会では学校計画課の職員が同校を取り巻く現状や今後の取り組みを説明。
それによると、学区内では市教委が把握する範囲で今後、マンション新築など900戸以上の住宅増が見込まれる。それを踏まえると、5年後の2029年には一般学級の児童数が800人、学級数が26となり、現在使用可能な教室数を上回る可能性が浮上している。施設面では仮設校舎を設置した場合、校庭のスペースを確保できず運動会や授業の実施に支障をきたすとみられる。
7月には同校の学校運営協議会から市教委へ「いたずらに教室改修を繰り返すのでなく、問題を解消するためのありとあらゆる手段を検討した上で対応策を提示してほしい」との趣旨の意見書が出されている。
住民・保護者らで対応策議論
その上で市教委からは、今後の取り組みとして同校を対象にした「学校規模適正化等検討部会」を設置し、地域住民や保護者、学校関係者によって不足教室への対応策の方向性を検討していくことが示された。
具体的には、通学区域の見直しや、仮設校舎設置など施設面での対応について議論していく。市教委では年内には第1回の検討部会を開催したいとしている。
これらを踏まえての質疑応答では、仮に学区変更となった際の日程や個別の事案に対する質問などが寄せられた。
出席した同校の保護者からは「早期に結論を出してほしい」「子どもたちのメンタルに影響しない形で進めてほしい」との声が上がった。
なおこれに先立ち9月まで開催された「斎藤分小学校・二谷小学校建て替えに伴う学校規模適正化等検討部会」では、青木小の学区見直しにより小規模校である斎藤分小で児童数増の可能性があることから、学校統合を行わず斎藤分小は当面存続する趣旨の意見書がまとまっている。
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