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公開日:2025.07.17

戦後80年記念企画
国策紙芝居を展示
神奈川大学で8月まで

  • 展示の説明をする学生(左奥)=新垣准教授提供

 六角橋の神奈川大学横浜キャンパス3号館1階企画展示室で、戦後80年を記念する特別企画展「国策紙芝居と残された言葉たち」が8月22日(金)まで開催されている。

 6月27日から開催されている同展では、戦時中に戦意高揚や貯蓄奨励などを目的として制作された「国策紙芝居」と、当時の人々の多様な感想が記録された「紙芝居感想録綴」に焦点を当て、検閲を受けていない人々の「生の声」を伝える貴重な資料を閲覧することができる。

 展示は神奈川大学の学部・学年を越えた5人の学生有志による「KU国策紙芝居プロジェクト」の主催で、紙芝居8作品10点と、約150点のパネルで構成されている。

香川県で現地調査

 プロジェクトは昨年3月に発足し、学生たちはまず基本資料となる鎌田共済会郷土博物館=香川県=所蔵の「紙芝居感想録綴」と神奈川大学所蔵の紙芝居コレクションの調査を実施。8月には感想録が書かれた香川県を訪れ、当時を知る人々への聞き取りや、実際に紙芝居が上演された場所などを現地調査した。

 現地調査について同プロジェクトの大橋巧幸さん(歴史民俗学科3年)は「一般の人を対象とした調査で、土地柄の大きな変容により戦時期の話を聞き出すことが難しかったため、敗戦から80年という時間の長さを痛感した」と話す。

 同展は8月22日まで一般公開されている。見どころは、国策紙芝居を観た当時の人々による約120点以上の感想が一面に貼り付けられた壁面。「ポジティブな感想から批判的なものまでさまざま。『自分ならどんな感想をもつか』と考えながら見ていただきたい」と担当の新垣夢乃准教授。

 入場は無料で、平日と一部土曜日の午前10時から午後4時30分まで開室している。問い合わせはhimoji-info@kanagawa-u.ac.jpまで。

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