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宮前区 コラム

公開日:2021.06.25

専門医が分かりやすく解説
目のお悩みQ&A
 第12回『糖尿病だとなぜ眼科受診が必要?』

 糖尿病のある方は内科の先生から『眼科も受診してください』と言われたことがあるかと思います。『目の症状も無いのになぜ眼科?』と思われたかもしれません。糖尿病は血糖値が高い状態(高血糖)ですが、単に血糖が高いだけでは何も症状がありません。しかし、高血糖が続くことで血管に障害が起こり、様々な臓器に悪い影響を及ぼします。



 目の網膜も血管が多くて糖尿病の影響が出やすく、高血糖による網膜の変化は『糖尿病網膜症』と呼ばれます。初期では単に網膜に出血を起こすだけですが、進行し中期になると、目の中の血流が悪くなる虚血状態になり、白いシミ(白斑)が出現します。しかし、この時点でも通常症状はありません。更に進行するとむくみが生じたり、目の内側に出血(硝子体出血)を起こしたり、網膜剥離や難治性の緑内障を起こすこともあります。



 この末期になりようやく見えにくい症状が出現します。初期中期では症状が出ないため定期的な眼底検査が必要で、中期のうちにレーザーなど適切な治療を行って進行を食い止めることと、血糖管理がとても大切です。



 手遅れになると、最悪失明してしまうこともあり、日本人の失明の原因第2位がこの糖尿病網膜症になります。糖尿病の方は目の症状がなくとも、網膜症による視力障害を防ぐため定期的な目のチェックが必要です。



■たまプラーザやまぐち眼科/青葉区新石川3の14の14/【電話】045・913・0333/【URL】https://tamaplaza-eyeclinic.com

 

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