専門医が分かりやすく解説 目のお悩みQ&A 第19回『瞼(まぶた)が下がって重くて困っています』
瞼が下がる状態は「眼瞼下垂」です。厳密な眼瞼下垂は瞼を持ち上げる筋肉がうまく働かなくなり瞼が下がることですが、その働きは正常でも瞼の皮膚の弛みが強くなり瞼が下がったように見える状態は「眼瞼皮膚弛緩」と言い、どちらも同じような症状が出ます。
瞼の下りが強くなると重たさや見えにくさが出るだけでなく、無意識に額の筋肉を使って瞼を上げようとするので、眉毛の位置が上がってしまい、額のシワが強く出たり、頭痛や肩こりにつながる方もいます。二重の形にも影響し、二重の幅が広くなり、皮膚弛緩では二重が消え一重になることもあります。
眼瞼下垂の治療は手術になりますが、まつ毛の生え際から5mmほどの位置で皮膚を切開し、筋肉を縫い縮めて瞼が上がるようにする手術で局所麻酔で片方約30分程です。皮膚弛緩では弛んだ皮膚を切除して縫うだけなのでもっと短い時間で済みます。両眼の手術の場合は左右のバランスを取るために、同時に手術することが望ましいです。術後はしばらく腫れが出ますが、必ず引きますし、手術をすると楽になるケースが多いので眼瞼下垂でお困りの方は手術も検討するとよいかと思います。
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