宮前区 人物風土記
公開日:2023.11.24
「二十歳を祝うつどい」で広報ポスターのイラストを描いた
大久保 美海(みう)さん
西野川在住 20歳
恩師のような先生に
○...二十歳の記念としてコンテストに応募。川崎大師を背景に、きれいに着飾った友人たちとの思い出に「自撮り」する作品が高く評価された。買ったばかりのタブレット端末を駆使し、2日がかりで完成。デザインは「自分だったら何をするかという視点で構図を考えた。デジタル作品は初めてだったので、挑戦の意味合いもあった」。最優秀賞を受賞したことは、誰にも言っていない。「みんなの反応が楽しみ」とほほ笑む。
○...大田区生まれ。幼いころからクレヨンと色鉛筆さえあれば十分。絵を描くことが大好きだった。絵画教室で腕を磨き、区のコンクールで入したことも。野川中では美術部に入り、部員たちと学校行事で使用する看板やポスターの腕を競った。「上手な子が多かった。負けず嫌いなので一番描いていた時期」と振り返る。
○...高校では美術部から足が遠のき、友人と遊ぶことが多くなった。いわく「女子高生を満喫した」。転機となったのが「職業人インタビュー」の授業。絵画教室の恩師と再会し、苦しいときには、いつも美術の先生に助けられてきたことを思い出した。「絵が好き、人が好き。子どもと向き合える職業に就きたい」と一念発起。美大を目指すことを決めた。
○...両親、妹と暮らす。学費をねん出するため、昨年は平小学校のわくわくプラザなどでバイトに励んだ。「人間関係で苦労したので、ケンカする子どもたちの気持ちがよくわかる」と話す。離れるのが辛くて、予備校に通う今も週に1回は顔を出すという。アーティストの村上隆氏にあこがれる。まずは美大生。そして、いつかは恩師のような、生徒に寄り添える美術教諭になることを夢見て歩みを進める。
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