高津区社会福祉協議会の事務局長を務める 都所(とどころ) 正紀(まさき)さん 宮前区在住 64歳
地域と願いは繋がる
○…今年度から始まった地域包括ケアシステムの構築に力を注ぐ。10月には区内の地区社協などを集めて、互いの実践例を共有する報告会を開催。2年前から地域住民と『おたっしゃ10のトライ』という健康運動を普及させ、マスコットキャラクターまで作った。助け合いの輪は着実に広がりつつある。「いずれ自分たちが作った互助の仕組みを利用する中で、助け合いの仕組みを作って良かったと思える時が来る」と未来を見据え、「地域全体が同じ気持ちになって取り組むのが大切」と強調する。
○…川崎市に入庁以来、福祉畑を歩んできた。定年前は中原区役所健康福祉センターの所長を務めて「地域の居場所作り」を手掛け、スタッフ集めや場所の選定など、一から作ってきた。「地域の人と話し合うことの大切さを学んだ。この経験が今に生きている」。現在の立場に就いて5年目。これからも「福祉を続けたい」と言い切る。「地域と行政が一体となれるような雰囲気を作ることが私の役割」。穏やかな口調の中に、ぶれない思いが見える。
○…30代の頃からギターを続け、今でも市職員とバンドを組み、自ら何曲も作曲し、CDを作るほど熱心に活動している。趣味は仕事にも繋がり、『おたっしゃ10のトライ』のテーマソングも制作。「地域の人が歌って踊ってくれるのは嬉しいこと」と笑顔。作り出す曲には自分の思いや願いを込めている。「自分の趣味が仕事にもなるように、できればいいなと思っていたことは現実になる。好きなこと、やりたいことを続ければ、どこかで繋がる」
○…市内に長く住んでいるが、出身は群馬県の吾妻。たまに戻って自然を感じることがリフレッシュになるという。「自然の中で過ごす時間は私のバランス。だからこっちでも頑張れる」と笑って語るが、川崎への思いも大きい。「川崎には人とのつながりがある。だから愛着がある」。地域と人が何よりも大切だ。
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4月26日