川崎フロンターレが運営を担う生田浄水場用地の新スポーツ拠点「フロンタウン生田」(仮称)の整備計画について、川崎市は同社と基本協定を締結。同浄水場に隣接する多摩区内10カ所の町会を対象に、11月22日に町会長、26日には住民向けの事業説明会を開く。市は案内ちらしの配布などで周知を図る。
多機能を集約
今回の住民説明会を経て、市は川崎フロンターレと20年間の土地貸し付け契約を結ぶ予定。川崎フロンターレが運営するのは約3万3千平方メートルの貸し付け用地で、人工芝のサッカー公式グラウンド2面や屋内外のテニスコート、スポーツ整形・リハビリ施設の設置を計画中。2022年秋の完成を目指す。
新たな集いの場
川崎フロンターレの事業計画では、市上下水道局が整備する約1万5千平方メートルを含む、約4万8千平方メートルの土地を新たなスポーツ拠点施設「フロンタウン生田」(仮称)と定義。フロンタウンさぎぬま(宮前区)や本拠地の等々力陸上競技場(中原区)、練習場の麻生グラウンドなど市内各拠点との連携を図る。スポーツと文化を主軸に、地域の集いの場を市民に提供し、健康促進や青少年育成に貢献したいとしている。
同社担当者は「健康寿命アップを掲げ、多種目のスポーツ場を提供するとともに、サッカーを中心にしたクラブ下部組織の拠点、防災コミュニティとしての機能も果たしたい」と展望を示す。
市が運営するふれあい広場も一体的に整備を進めていく。市地域防災計画に基づき、災害時の一時避難場所としても機能させる方針だ。
整備を行う更地は、市の水道事業の再構築により、工業用水施設を残して2016年に閉鎖された生田浄水場の浄水場部分。老朽化等により約50年後に更新を迎える工業用水施設の建て替え用地で、空いた更地を有効利用しようと、市がスポーツ拠点の整備計画を15年に策定していた。
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