久地の「北海道美唄コンテナショップ」の専任スタッフを務める 齋藤 優樹さん 北海道美唄市在住 33歳
経験生かし、川崎とつなぐ
○…北海道中央付近に位置する美唄(びばい)市。同市に工場を持つ久地の「日本理化学工業」敷地内に今秋開店した直売所の店名やロゴを考案、企画から立ち会った。「美唄を知らない方たちも興味を持ってくれている。川崎は大都市だけど、人としての距離感は美唄と通じるものがある」と温かみを感じている。
○…東京都出身。小学生から大学生までは札幌で過ごす。芸術文化を専攻した大学は美唄にもほど近く、同市の美術館にもよく出向いた。豊かな大自然に人の温かさ、数々の特産品。交通の便もよく生活にも困らない。すぐに町を気に入った。卒業後も旅行するなど交流は続いていたが、「これだけ魅力的なのに知られていないなんて悔しい」。町が抱える課題を、自分事として捉えるようになった。
○…大学卒業後は東京に戻り、接客や出版、IT関係などさまざまな職を経験したが、30歳のときに一念発起。美唄からの誘いもあり、地域おこし協力隊として同市に移住を決めた。「求めてくれたのも嬉しかったし、恩返しがしたかった」。これまでの知識とスキルを生かし、観光や特産品のPR、Webサイトやリーフレットなどのデザインを手掛けた。「東京の暮らしも好きだし、『田舎暮らしに憧れて』とかじゃなくて。『美唄のため』というのが一番」と思いを語る。
○…コンテナショップの運営が始まってからは月に一度は高津区を訪れるように。「実家より多く来てる。第二の地元みたい」と笑う。直売所はまだ始まったばかりだが、地域住民の反応は上々。「この場所にあることに意味がある。人との縁を大切にしたい」。都心の感覚を持つ自分だからこそ、できることがある。美唄と川崎の架け橋となる存在だ。
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4月26日