子母口囃子保存会(遠藤勝太郎会長)のメンバーが1月6日、坂戸にある「ホテルKSP」で2年ぶりとなる舞を披露した。長引くコロナ禍で昨年に続いて新春祝賀行事が大幅に縮小・中止となる中で、久しぶりの大きな出番となったメンバー達は、日頃の練習の成果を遺憾なく発揮。一様に晴れやかな笑顔をみせていた。
同会によるお囃子は、地域文化を後世に伝えようという地元有志らの熱意によって、2019年頃から続けられているもの。本来であれば、正月に獅子やひょっとこ等が舞い踊りながら子母口にある4つの町会などを練り歩き、近隣住民の幸せや安心して暮らせるように、といった願いを込めた「邪気払い」を披露。年頭の風物詩として区内各所で親しまれている。
コロナ禍の鬱積(うっせき)晴らす
ところが昨年、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、こうした催し事が軒並み中止に。今年も高津区が主催する賀詞交歓会が取り止めになるなど、新春の情景が一変し、同会メンバーにとっては晴れの舞台が大幅に奪われる事態となっていた。
今回、2年ぶりとなるお囃子の本格的な出番を設けたのは「川崎高津ロータリークラブ(RC)」(伊藤壽一会長)。同じ子母口で企業を営む伊藤会長は「(同会の活動に)少しでも力になれれば」と、ホテルKSPで行われたRCの賀詞交歓会にお囃子を招へい。日頃練習を重ねてきたメンバー達は、この間の鬱積を晴らすかのように、見事な舞を披露。RC会員からの万雷の拍手を受け皆、清々しい表情を浮かべていた。保存会の遠藤会長は「こうした場を頂けた事はメンバーの励みになります」と、謝意を述べていた。
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