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公開日:2023.12.01

老舗洋食店
「ユニオン」年内で閉店
後継者不在、決断「やむなく」

  • 閉店を決めた店舗前で写真に収まる藤井さん(右から2人目)

  • 50年以上、変わらぬ味として親しまれたナポリタン

 区内屈指の老舗洋食店として多くのグルメから愛され続けてきた「レストラン ユニオン」(高津区坂戸1の5の20/藤井博店主)が、今年12月28日(木)をもって閉店する。開店から半世紀以上、洋食のみならず和食や中華など100種類以上のメニューを取り揃えた名店が、56年もの歴史に幕を閉じる。

 「レストラン ユニオン」は1967年開店。当時から現在まで一貫して店主を務める藤井オーナーシェフが、横浜のホテルで培ってきた洋食メニューを手頃な価格で提供し、瞬く間に地元の人気店に。開店当時は洋食そのものがまだ珍しかった時代、さらに店舗の周辺に大きな工場などもあったことから、ランチタイムを中心に、その従業員らが大挙押し寄せ、代表メニューの「ナポリタン」や「オムライス」などを頬張る姿が数多く見られたという。

洋食店なのに和食、中華も

 本格的な洋食メニューを手頃な価格で提供する一方、常連本位の営業方針を掲げる藤井さんは、リクエストに応じて次々と新メニューを開発。そのジャンルは洋食のみならず和食、中華にも及び現在では100品目以上にも。その独創性溢れる店づくりが各方面で好評を博し、まち歩きを行う人気テレビ番組などにも度々登場するなど、高津区内外に明るい話題を振り撒いてきた。

食協会長職は継続予定

 店自体は繁盛していたものの開店から56年が経ち、藤井さんも80歳を超え、また後継者が不在という点なども勘案した結果、今年12月28日(木)の営業をもって歴史に幕を下ろすことを決めたという。苦渋の判断となった藤井さんだが「長い間、多くのお客様、近隣の方々にご愛顧賜り感謝、感謝しかありません」と話し、地域への恩返しの一環として区食品衛生協会の会長職はそのまま引き継ぐ、としている。

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