臨海部にビーチバレー拠点 プロ選手の育成と支援
世界に通用するビーチバレー選手の育成を目的に「一般社団法人川崎ビーチスポーツクラブ」が発足された。スタッフは日本ビーチバレー連盟前理事長の瀬戸山正二さんら元五輪選手たち。臨海部の川崎マリエン(東扇島)を拠点に4月から本格始動する。
設立の背景には日本のビーチバレー界の人材不足がある。ロンドン五輪では女子が出場権を逃し、男子も本戦で全敗した。浅尾美和さんや朝日健太郎さんら人気選手の引退も続いた。
「リオ五輪では一人も選手が出場できないのでは」。
危機感を抱いた瀬戸山さんらが4面のビーチコートやナイター設備、トレーニング施設が揃う川崎マリエンに設立することを決めた。
同クラブの行う事業は▽プロチームの運営▽16歳以上の選手を対象としたアカデミー事業▽地域での競技普及活動――の3つ。プロチームの設置はトップ選手に対して集中して練習に取り組める環境を提供するのが狙い。現在、日本の第一線で活躍している選手の中にも、アルバイトやスポンサー探しを自ら行う選手が数多く存在するという。運営費は、スポンサー収入やアカデミー受講料、個人サポーターや団体パートナーの会費で賄い、選手の負担を軽減する。
地域に密着した育成環境も大きな特徴。教室や大会、定期的なイベントを開催し、ビーチバレー文化の定着を図る。
地域に根ざして選手育成を行う意義について瀬戸山さんは「スクールやアカデミーで育った選手が活躍すれば、地域の人も応援したくなるはず。その応援は必ず選手の力になる」と話す。
問い合わせは同クラブ(【電話】044・287・6085)。
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4月19日