桜の花びらが舞い、光が差す扉の前で、電車を降りようとする女子生徒――。そんな情景が描かれている、3月26日に開業したJR南武線・小田栄駅の広報ポスターをデザインしたのは、JR登戸駅に先月末までアルバイト勤務していた深町英佑さん(22)だ。
玉川大学芸術学部でグラフィックデザインを専攻し、先月に卒業。今春からデザイナーとして就職し、新たなスタートを切っている。
深町さんは、4年前から同駅の駅員としてアルバイト勤務。在学中の平日朝、駅のホームに立ち、乗客の安全確認や案内などを担当していた。もともとイラストが趣味だった深町さんは、JR東日本の社員らの勧めもあり、同社の広報ポスターの挿絵を描くように。パソコンを使い、イベント告知やアルバイト求人のポスター、車両側面の帯のデザインなどを手がけてきた。
「信頼して毎回サポートしてくれた社員の皆さんに、本当に感謝している」と深町さん。「見るだけで楽しめる仕掛けやひねりを加えるようにしてきた。知人や友人同士で話題にしたり、共有したくなるような『気づき』があるといいな、と思って」。小田栄駅のポスターでは、以前使用したキャラクターを再登場させた。
登戸駅の菅井知己駅長は「これまで社員の要望を全てクリアして、毎回いいものを制作してくれた」と感謝の思いを語った。
深町さんの在籍中最後の作品になった小田栄駅のポスターは、先月1日からJR南武線の稲田堤駅から川崎駅の構内に掲示。チラシとして川崎南部地域の新聞にも折り込まれた。
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