放置自転車対策として宿河原駅周辺を禁止区域に来春指定しようと、川崎市は今月16日からパブリックコメント(意見公募)を実施している。駐輪場不足の解消に向け、12月4日から二ヶ領用水沿いの増設工事を開始。区域指定に合わせ、今年度末の完成を目指す。
桜の名所としても知られる宿河原駅南側の二ヶ領用水に架かる橋周辺には、転倒防止柵付きの300台分の無料駐輪場が設けられているが、放置自転車が後を絶たない。市の2016年度実態調査によると、同駅周辺の駐輪場利用台数434台に対し、放置台数は400台とほぼ同数に上る。市建設緑政局は「新たに禁止区域に指定するには、放置自転車の受け皿の確保が必要」としている。
4月から有料化
今回の駐輪場工事では、二ヶ領用水のデッキ遊歩道と通路の間にあたる斜面に張り出しをつくり、156台分のラックを新設。加えて近隣地に約125台分の駐輪場を設ける予定だ。
既存駐輪場と合わせて581台分が確保される見通しで、市は完工以降の有料化に向けて料金設定など検討を進めていく。
市は自転車等の放置防止に関する条例に基づき、これまで市内46駅周辺を禁止区域に指定。多摩区内のJR南武線、小田急線の計8駅のうち駅周辺が禁止区域に指定されていないのは、宿河原のみ。市に対し、2009年には地元住民らから放置自転車に対する要望が提出されるなど、駐輪場増設が求められてきた経緯がある。禁止区域の指定に向けては、町会や警察、鉄道事業者などによる多摩区自転車等駐車対策推進協議会で今月9日に承認。駐輪場増設に伴う桜の木の一部伐採や、別の場所に若い苗を植える補植について、市は地元団体の宿河原堤桜保存会(関山武男会長)などと協議を重ねてきた。
15日まで意見公募
市はパブリックコメントを12月15日まで実施中。提出は市ウェブサイトの専用ページ(http://www.city.kawasaki.jp/templates/pubcom/530/0000092506.html)からの送信か、ファクス、郵送など。詳細は同サイト、市建設緑政局自転車対策室【電話】044・200・2303。
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