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ピロリ菌除去後も油断大敵定期的な検査で胃がん予防 取材協力=あさい内科医院
胃がん発症につながるとされるピロリ菌の除菌治療に対し、厚生労働省が保険適用を拡大してから5年。胃潰瘍などの重い症状に対する治療だけでなく慢性胃炎の場合でも保険が適用されたことで、内視鏡検査件数や早期胃がん切除件数が増加した。しかし、あさい内科医院の淺井洋貴院長は「一度検査してそのままになっている人が多い。異常がない場合や除菌した後でも定期的な検査が必要」と注意を促す。
ヘリコバクター・ピロリ(以下、ピロリ菌)は胃の粘膜に付着する細菌の一種で、主に胃や十二指腸などの病気の原因になるという。胃がんや胃炎、胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの患者がピロリ菌に感染している場合が多く、発症に関係していることが分かっている。
保険適用拡大で治療数が増加
ピロリ菌は世界保健機関(WHO)によって1994年に胃がんの確実発がん因子として認定。日本では、2000年から胃潰瘍と十二指腸潰瘍に限って保険での感染診断と治療が認められ、13年に慢性胃炎にまで保険適用が拡大された。
保険適用拡大前の12年には、全国のピロリ一次除菌治療件数は60万人に満たなかったが、以降増加傾向をたどり16年には160万人超。除菌判定に用いる薬剤数(検査数)についても適用前より増加した。
保険適用には別途胃カメラで事前に胃炎の存在を確認する必要があるが、除菌治療の自己負担分だけなら数千円程度になる。淺井院長は「慢性的な胃炎を抱える通院者の関心も高まり、検査を希望する人が増加した。一方、検査や治療を終えて『自分はもう大丈夫』と考える人も少なくない。元の胃炎が強い場合はピロリ菌を除菌した後も数年、人によっては10年以上胃炎が残る。その間はまだがんが発生しやすい状態のため、除菌した後も定期的な胃カメラでの確認をすることが重要」と話す。
胃の検査は40代から毎年
ピロリ菌に感染するのは幼少期がほとんど。ピロリ菌に汚染された水の摂取や両親からの口移しになどによって感染するケースが多いとされている。現在のように衛生環境が整っていない時代に感染者が増えたとみられている。そのため高齢になるほど感染率が高く、40〜50代では2〜4割、60代以上では5割以上がピロリ菌に感染しているという。感染すると成人になってから慢性胃炎が持続し、胃がんになる確率が高くなってしまう。
胃の病気の代表的な症状には、胃の痛み、不快感、違和感、胸焼け、吐き気、食欲不振などがある。淺井院長は「胃の病気は初期の段階から自覚症状がわかりにくい。胃がんが進行していても無症状のケースもある」と指摘する。さらに、「胃の検査は40代になったら毎年受けるのが理想的。除菌療法はまず胃カメラでの胃炎の確認が大前提となるため、胃に不快を感じたら積極的に胃カメラを受けてほしい」と話す。
ピロリ菌の感染検査は内視鏡を使って胃粘膜を調べる方法のほか、血液や尿、便、呼気で調べる方法などがある。血液や尿を調べる抗体検査だけなら数千円で受診可能。ただし、保険診療においては胃カメラをしてからピロリ菌の検査を行うことが前提となる。内視鏡を使った検査の場合は、胃炎以外にも食道などさまざまな箇所の検査ができる優位性もあるという。
ピロリ菌の除菌治療は抗菌薬と胃酸分泌抑制薬を1週間服用。1カ月以上経過してから検査を行い、菌がなくなっていれば成功、残っていた場合は再度1週間服用する。1回目の成功率は以前は7割程度であったが、薬剤の進歩により約9割まで上がっている。2回目も9割以上が成功するという。淺井院長は「研究や制度改革が進む中で治療を受けやすい環境になってきた。最近では薬も新しくなり、より除菌の確率が高くなっている。医師にしっかり相談してほしい」と語る。
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4月19日