多摩区・麻生区 教育
公開日:2022.06.03
菅中の「寺子屋」 始まる
多摩区内で15カ所目
川崎市が地域と一体になり、市立小・中学校単位で進める「地域の寺子屋事業」。菅中学校の生徒を対象にした「寺子屋菅中」が5月25日、菅こども文化センター(菅北浦)で始まった。
市民団体やNPOが主体で児童・生徒の学習支援や体験の場を提供する同事業。菅中は市内77カ所目、区内15カ所目で、多摩区の中学校としては枡形と稲田、中野島、生田に続く開講となる。
元教員が指導
寺子屋菅中の運営を担う実行委員会は、近隣に住む元教員ら4人で始動。学校指定のワーク教材や問題集に取り組む生徒をサポートする。25日は生徒2人が参加。中谷拓未さん(2年)は「(来た理由は)勉強が進むから。とても優しくて、順調」、特別支援学級の近藤和紘さん(1年)は「結構楽しい」とそれぞれ話していた。
今後も毎週水曜日の午後6時半から開講する。市立中で数学を教えていた同実委の市川邦夫さん(73)は「学習到達度に合わせた支援が一番。その子のペースをうまく観察して応援したい」と語った。市立中で理科の教員だった代田智彦さん(69)は「子ども2人も菅中出身。生徒や親の力になり、地域に貢献できたら」と思いを話した。
市の寺子屋事業は2014年度に開始。全市立小中学校での開講を目指し、1年あたり約10校のペースで体制が整った学校からスタートしてきた。市は今年度、17校での開講を見込む。市担当者は「小学校は半分以上が開講、中学校はもう少しで3分の1。続けることで徐々に認知され、参加者が増えていく」との見通しを示している。
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